中学受験の負の側面 毒親は結果がすべて?

 

トラウマ

すれ違い東洋経済ONLINEに少し考えさせられる記事が掲載されていました。

記事のタイトルは、

「中学受験のトラウマ」を20年抱えた女性の告白 中学入学後もずっと続いた”苦悩”

です。

こんなタイトルが目に入ったら、

中学受験組の親としては素通りするわけにはいきませんよね。

もちろん、全部読ませていただきました。

記事を読み進めていくと・・・、

わが家は、 お宅は、大丈夫!! 大丈夫!? 大丈夫??

 

自分の意思?意志?

突然、ガン子が『首都圏の中学を受験する!』

と言い出したことでわが家の中学受験が始まりました。

首都圏から距離的に遠い地方都市在住でしたので

親として最初は「まさか!」というか「驚愕」というか・・・。

まさに青天の霹靂でした(^^ゞ

幸い(⁉)ガン子の意志は固く、受験を完遂することができましたが

この記事に出てくる20年前(!!)に中学受験をした32歳の女性(Aさん)は

母親には

『本人が中学受験をしたいと言ったから始めた』

と言われたそうですが本人にはその記憶がなく、

『もし、言ったとしても母親が喜んでくれると思ったから』

と話し、Aさんの中学受験に対する気持ちとしては

(強固な)意志というより(ゆるやかな)意思という印象を持ちます。

Aさん本人は母親の意志で受験することになったと考えているようです。

 

自律神経失調症の悪夢

強い意志を持って受験勉強しているわけではないAさんと

母親の気持ちには当然ながらすれ違いが生じ、

母親の無理解に苦しみながら受験勉強を続けましたが

思春期に見られる自律神経失調症(おそらく起立性調節障害)を発症して、

さらに重荷を背負うことになりました。

結局、母親の気に入った(!!)学校3校4回(1校が2回)を受験したものの

試験当日に悪夢のように自律神経失調症の症状が襲ってきて

試験どころではなくなり全敗してしまいます。

 

暴言 プレッシャーに弱い子

全敗後、「プレッシャーに弱い子なのね」という言葉を残して寝込んだのは、

Aさんではなく、Aさんの母親だったそうです。

Aさんにとっては悲しい、思い出したくない過去になるのだと思いますが

他人から見たら悲劇を通り越してもはや喜劇ですね(汗)。

 

急遽受験した中高一貫校から高校受験へ

全敗した後に、急遽、姉が通学していた女子校を受験して合格しましたが、

Aさんの不幸はその後も続き、、、

『学校の雰囲気が合いませんでした』

『校則も厳しくて、息苦しさを覚えたんです』

最終的に都立高校を受験して転校したそうです。

都立高校での生活は楽しい日々で、楽しい生活であればあるほど、

小学校4年生からの苦労や中学時代の苦い思い出はなんだったのか、

『あれは、私にとって空白の5年間だった』

『中学受験なんかしないほうが幸せだったのではないかと思えて仕方がなかったんです』

と過去についての後悔が心を重くしていったそうです。

 

親も子も幸せの形はそれぞれ

先に書きましたように

わが家の中学受験は親からの強制や意図的な誘導はなく

すべてがガン子による「受験宣言」からはじまったので

山あり谷ありで困惑や迷走もありましたが

家族が一丸になって最後まで乗り切ることができました。

しかし、この記事のAさんのように

少なくても本人が親に仕向けられたと思っているような受験で

(仕向けられたのが事実かどうかは別にして)

志望校の合格を得られず、仕方がなく入学した学校の水に合わないと、

『親も子も幸せの形はそれぞれです』

『人格形成期に(中学受験の勉強で)子どもらしいことができないことが、その後どんな代償があるか伝えたい』

とのちに語るようになってしまいます。

まさに中学受験の負の側面が出たと言えます。

 

家族の共通理解、団結と協力

この記事を読むと、

Aさん自身の中学受験に対する意志が弱かったことと

母親にその事実を伝えることができなかったことが事態を悪化させたと思いますが

Aさんの母親が一番問題ではないかと思ってしまいます。

しかし、視野を広げてみると、

子どもの中学受験に積極的にかかわらなかった父親、

同性で中学受験の経験があるにもかからわず

Aさんの気持ちを察して助け船を出さなかった姉も含めて考えると

(ふたりとも急遽受験した学校の入試対策は協力的であったようですが…)

中学受験では家族の共通理解、団結と協力がとても大切であると感じさせます。

 

毒親にならないためのヒント

Aさんの

『中学受験で親のことを怨むような感情が自分の中には宿りました』

『私がもらえなかった“頑張ったね”の一言を、どうぞ伝えてあげてください』

『どんな結果であったとしても、その一言で、子どもは安心できると思います』

という言葉に毒親にならないためのヒントがありそうです。

理想論として、子どもに受験させたいと思っている親は

自分の子どもの個性や特徴を十分に理解したうえで

本人の意志を十分に確認したうえで

中学受験をするかどうかを決め、

勉強方法を決め、受験校を決める必要があると思います。

そうすることにより親子間での気持ちのすれ違いがなくなり

家族の共通理解、団結と協力が得られやすくなるはずです。

そして、不幸の元凶である結果至上主義、

結果こそすべて、結果一辺倒の受験にならないように

親の頭の中を切り替えなければいけません。

いろいろな視点からさまざまな意見があると思いますが、

家族でよく話し合うきっかけになりそうな記事でした。

(F)

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