今回は…
『月刊 Newsがわかる SDGsが未来を変える』(2018年10月号)
『月刊 Newsがわかる』
『月刊 Newsがわかる 2018年10月号』が届きました。
以前、
「小学生新聞ではなく、月刊 Newsがわかる(毎日新聞社)」
で紹介した定期購読している雑誌です(もともとは時事問題対策で…)。
今月の特集は『SDGsが未来を変える』です。これは大人でも知識不足がありそうな話題です。
先月は『IoT モノがネットにつながる』でしたから、2ヶ月連続横文字(略語)の採用になりますね。
SDGs
「SDGs???」
SDGsは、Sustainable Development Goalsの略で、持続可能な開発目標と日本語に訳されています。難しいですね(^^ゞ
SDGsは、エス・ディー・ジーエスではなくて、エス・ディー・ジーズと読みます。Gsは、Goalsの略だからです。
外務省のHPでSDGsの内容が確認できます。
【参考】
「SDGsとは?」 (外務省)
持続可能な開発目標(SDGs)とは、2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として、2015年9月の国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2016年から2030年までの国際目標です。持続可能な世界を実現するための17のゴール・169のターゲットから構成され、地球上の誰一人として取り残さない(leave no one behind)ことを誓っています。SDGsは発展途上国のみならず、先進国自身が取り組むユニバーサル(普遍的)なものであり、日本としても積極的に取り組んでいます。
SDGsの現在
簡単に要約すると、SDGsは地球と人類が繁栄し続けるために、国連に加盟する全193カ国の賛成で採択された世界共通の目標ということになります。
採択後約3年間のSDGsの取り組みで「極度の貧困の大幅減」、「乳幼児死亡率の低下」、「電力を利用できる人の割合の増加」などが改善しています。しかし、長期化する紛争と気候変動が影を落とし、「マラリアの患者数」、「栄養不良の人口」、「安全で衛生的なトイレのない生活をしている人の数」などは悪化しています。
日本の達成度
「誰も置き去りにしない」がSDGsの大前提になっていますが、日本の達成度はどうなっているのでしょう?
国連の研究者グループなどが2018年7月に発表したSDGsの達成度ランキングで日本は156カ国中15位でした。世界的には上位と言えるでしょう。
しかし、「ジェンダー平等を実現しよう」、「海の豊かさを守ろう」などが “よくない” に、「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」、「人や国の不平等をなくそう」などが “あまりよくない” に評価されていて、まだまだ改善すべき余地がたくさんありそうです。
なぜ今、SDGs?
この特集が組まれた背景には、何があったのでしょうか?
推察してみると、、、
ひとつは、この6月に29の自治体(道県市町村)が「SDGs未来都市」に選定され、トピックであったからだと思います。
もうひとつは、SDGsの達成度ランキングが7月に発表され、そのランキングで日本は上位(156カ国中15位)ではあるものの、若者の貧困が目立ち、ジェンダー平等など問題点がいくつも指摘されているからだと考えられます。
意図、そして、来年(今年度)の入試に向けて
世界的に極右政党が躍進し、右傾化している国が増えています。わが国も長期政権のもと、差別や貧困の対策が十分に行われていると言い難く、国会議員がLGBTに対して差別的な論考を月刊誌に寄稿をしています(今号には「みんなで考えるLGBT」という記事もあります)。
そのような状況下で、読者である子どもたち自身はどのように考え、そして、どのように行動していかなければならないのか?今号の特集は編集部・編集者から投げかけられた課題なのだと思います。
そして、それらは時事問題(トピック)として中学入試、特に適性型試験や集団面接で出題される可能性が十分あると思います。そのようなことは急に考えて答えるのは小学生では難しいですから、今号を読んで、親と話し合ったうえで自分の考えをまとめておいた方が良いと思いました。
今回の話は書評というより、閑話になってしまいました。m(_ _)m
(F)