【書評】中学受験6年生からの大逆転メソッド

「中学受験6年生からの大逆転メソッド」

著者:安浪京子

受験ではなく受検を目指していたころ

受検から受験に移行する決断をする前、大逆転メソッドという題名につられて最初に購入した中学受験本です。当時、ガン子の算数の成績は決してほめられたものではなく、著者は超人気の算数の先生とのことだったので、受検算数にも役立つかもしれないと思って読みました。

巻頭でガツン!そして銀本

巻頭に首都圏の私立中学の「入試問題傾向マトリックス(算数)」が掲載されており、まずこれを見た時、学校ごとの問題傾向の分析は極めて重要だと認識させられました(当たり前のこともわかっていなかった汗)。この認識後、いわゆる公立中高一貫校の過去問(銀本)を数年分購入して、両親で年ごとに担当分けして過去問を片っ端から解き始めました。解き始めて学校ごとに問題の傾向があること、全国的にはトレンドがあって、示し合わせたように同じ問題が出ていることが分かりました。結局、その努力は無駄になってしまいましたが、(受検ではなく)受験勉強するようになってからも過去問が重要であることを頭に刻みつけられました。その1点だけをとっても我が家にとっては得るものがあった本でした。

内容

大逆転メソッドがあるかどうかはわかりませんでしたが、最初に読んだ中学受験本でしたので、

第一章 塾を使いこなす

2.宿題はすべてをやる必要はなし!、8.夏期講習や冬期講習に全部行くのはムダ

第二章 テスト結果の活用が大きな差を生む

11.答案で見分ける子どものタイプ、12.総合点であと30点アップは意外に簡単

第三章 子どもの「やる気」の引き出し方

23.やる気は「気力」ではなく「体力」から来る、24.「ルーティン」と「スイッチング」でその気にさせる

第四章 時間管理を制する!

26.時期により優先すべきことは違う

第五章 「苦手」は克服できる

35.苦手の原因の探り方、39.計算には暗記も必要

第六章 志望校対策こそが最重要!

44.偏差値より入試問題との相性が重要、47.4科目の「配点」を見るのは戦略の大前提、50.学園祭・文化祭で見ること、すべきこと

第七章 最後は親子関係で決まる

58.「褒める」スキルは受験に必須、60.中学受験をトラウマにしない

などいろいろと勉強になりました。

私見

性差別と言われるかもしれませんが、全体的に女性らしい細やかさを感じました。また、第七章の最後の「中学受験をトラウマにしない」、コラム7「中学受験から降りる時」を読んで、子どもに逃げ道を作っておくのも親の役目と再認識させられました。

個別指導・家庭教師への誘導を感じるところも多々あり、中学受験に詳しい方々にとって、この本が評価できるかどうかはわかりませんが、これから中学受験本を何冊か読む予定ならば、そのうちの一冊にしてよい本だと思います。

我が家が購入したものは初版でしたが、2019年入試版が発行されています。

(F)

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です