【書評】小6からでも偏差値が15上がる 中学受験合格法

「小6からでも偏差値が15上がる 中学受験合格法」

著者:齋藤達也

2冊目の受験本

こちらは前々回紹介した安浪先生の本の次に読んだ受験本です。安浪先生が算数が専門であったため、国語が専門の先生の本にはどう書いてあるだろうと思ったのがこの本を選んだ理由です。齋藤先生は「偏差値40からの中学受験 私立中学に行こう」というサイトも開設していて、そちらからもエッセンスは感じとれます。

2012年発行ですから、昨日紹介した有井さんらによる受験本よりさらに1年前のものになりますので、巻頭の合格者の喜びの声も7~10年前になっています。

秘密の4メソッド

どの子にも適応できるかどうかはわかりませんが、齋藤先生は、「秘密の4メソッド」により「勉強時間は減らして、成績を上げる方法」をすすめています。なぜなら、齋藤先生は「絶対に成績が上がる勉強方法」なんてものは存在しないと思っていて、「勉強方法」よりも「時間の使い方」が受験勉強で大事と考えているからです。

4つの「秘密の合格メソッド」は、①「子どもの自信とやる気が湧く親の習慣」、②「ほかの子と何歩も差がつく時間管理術」、③「受かる子のマル秘勉強法」、④「ぐんぐん成績アップの学習計画」からなります。

それぞれのメソッドには10~12の項目があり、一問一答のように、題→(説明)→結論という文章構成になっていて内容がわかりやすく、記憶に残りやすいです。①「子どもの自信とやる気が湧く親の習慣」は、いわゆるコーチングに近い印象を受けました。②「ほかの子と何歩も差がつく時間管理術」では、最初に書いてある「時間への無頓着さをなくす」が経験上最重要だと思いました。③「受かる子のマル秘勉強法」では、「何はなくとも反復学習」、「読解力向上の最強の武器は音読」などオーソドックスな方法が紹介されていました。④「ぐんぐん成績アップの学習計画」では、時には発想の転換が必要と説いているようでした。

私見

中学受験では子どもの精神的な因子が最重要と言われますが、最後の章(第6章)に書かれている受験前の心構えを読んだだけでわかるように、齋藤先生の受験・受験勉強に対する考えが良くわかる内容になっていると思いました。

全体的な印象で申し訳ないですが、御三家など難関校向けと言うより、上位校以下を目指すうえで効率を考えるなら良い受験本かもしれません。

*どの模試の偏差値か具体的に明記されていませんが、ザックリと偏差値55を目指す場合、正答率50%以上の問題にすべて正解する、偏差値60を目指すなら、正答率40%以上の問題をすべて解けるようにするとアドバイスしていて参考になりました。

(F)

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