優しいお母さんでいられるはずがない

ガン子が6年生になる年の2月に何とか追いついた受験講座。

ここまで順調に進んだかと言えば、そんなことはあるはずもなく3日に1回くらいは戦争が起こります。

まず、小学5年の秋まで子どもの成績なんて小学校でもらってくる通知表と、夏休みの面談で告げられる学年初めの市のテストの結果、先生の評価でしか知ることがなく、模試なんて受けたこともありませんでした。

底辺公立小学校では優等生気取りだったガン子は、図書室で本を借りることが楽しみで、休み時間は図書館。借りた本の数は学校で2位。趣味は読書。宿題もきっちりこなし、なんとなーくそれなりに良い成績を取り、先生からの評価も悪くありませんでした。

そんなわけで自分の子どもはそんなに勉強ができないわけじゃないだろうと勝手に思い込んでいました。

それが一緒に勉強を始めてみたら驚愕することばかりです…。

そもそも問いの意味がわからない。

『問3. 問2の気体の性質として正しいものを選びなさい。』

なんて問題では「問2の気体って何?」と聞いてくる。「問2で答えた気体だよ、その性質を選ぶんだよ」おいおい、そこからかい、と突っ込みを入れたくなる…。

漢字の書き取りでは、全体の文章を読まないで傍線部だけ読んで答えようとするのでトンチンカンな答えばかり。「場が白けてしまった」を何の疑いもなく「しろける」と読む。

あなたはいったい本の何を読んでるんでしょうね??

本をたくさん読む=国語ができる、読解力が身に付く

ではないことをこの時初めて知りました。

計算だって2ケタ同士のたし算すら暗算できないどころか、筆算でも間違う始末。筆算の線を定規で引くガン子に、「そんなことしてたらいくら時間があったって終わらないよ?」と言っても「学校では定規で引かないとダメなんだよ!」と言い返してくる。

(余談ですが、一度先生に伺ってみたいと思っていたのですが、筆算の線を定規で引くと何かいいことがあるのでしょうか??きれいなノートになるってことなんでしょうか?とてつもない無駄なことを強いてる気がするのですが…)

そんなこんなで、ガン子が小学校5年の終わりに近づいたころに自分の子どものあまりのできなさ加減に直面した訳です。

「もう、定規で筆算するのやめなさい!」「なんでこんな漢字が読めないの!?」「これ5分前にも説明したでしょ!!」と、感情的になってきます。

おそらくご近所からは少しおかしいお母さん、もしくは虐待を疑われているんじゃないかと思っています。

そして少し冷静になって反省し、次からは穏やかに…なんて思っていても1分前にやったことすら思い出せない!

受験勉強を語る上で必ず「エビングハウスの忘却曲線」の話が出てきます。記憶がどのくらいの速さで忘れられていくかと言う実験のお話ですが、20分後に42%、1時間後では56%、1日後に約70%、1ケ月後には79%が忘れてしまうという結果が出ているため、記憶が低下してきた頃に復習をすることで忘却の速さを緩やかにすることができるというものです。

ガン子の場合はこれが当てはまらないんじゃないかとずっと思っていました。

そもそも忘却曲線に乗るような記憶がないのです。

今話したことも覚えていない。これは相当イライラします。イライラしすぎて死ぬんじゃないかと何度も思ったほどです。

そして3日に1回、「もう辞めなさい!!」となるわけです。

そしてガン子は必ず、「やだ、辞めない。やる。」と言い、ひたすらこの繰り返しでいい加減バカらしくなってきます。

ちょっと前まで折った折り紙の裏に「お母さん、大好き」なんて書いてしょっちゅう持ってきてくれていたのに、そんなこともう絶対にありません。日に日に嫌われていきます。

勉強に付き合ってこれは割に合わない。優しいお母さんで、楽しくおだやかに勉強できたらいいのにと思ってはいるのですが、なかなか難しいのが現実です。

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