五味太郎のことわざえほんシリーズ ことわざ絵本

「ことわざえほんシリーズ ことわざ絵本」(全2巻)

著者:五味太郎

再び国語は語彙力!?

ガン子の漢字の学習については既出で、語彙を増やすために使った問題集、カタカナ語辞典、言葉の本については前回書いていますので、今回はことわざに特化した『ことわざ絵本』と著者の五味太郎さんについて書こうと思います。

『ことわざ絵本』の作家、五味太郎さんとは?

五味太郎さんは、1945年8月20日東京都調布市生まれの絵本作家です。桐朋高等学校、桑沢デザイン研究所ID科を卒業し、その後、工業デザイン、エディトリアルデザインなどのデザイナーを経て、1973年に『みち』(福音館書店)で絵本作家としてデビューしています。

現在までに450冊以上の絵本を手がけ、世界中で翻訳出版されている絵本も多いそうです。我が家には『きんぎょが にげた』があります。とてもかわいい絵で大好きな絵本です。

『ことわざ絵本』について

この絵本を出版するきっかけについて、著者は、「ことわざ」という言葉そのものに興味を持ったことが端緒だそうです。「ことわざ」は「ことばのわざ」ということであって、昔の人たちがいろいろな目的のために言葉に技をかけたと考え、そして、著者自身も同じように言葉に技をかけたくなって『ことわざ絵本』を書いた/描いたそうです。

『ことわざ絵本』 五味太郎著

『ことわざ絵本』は、1986年8月に第一刷が発行されていますので、今年で発行後32年になります。我が家にあるものは、2017年1月発行の第一一六刷(第116刷)です。すごいベストセラーですね!

この本は、受験用というより、子どもの語彙を楽しく増やすのに一役買うタイプの絵本です。ことわざが100項目収録されています。ひとつのことわざを見開き1ページで構成して、右側のページが従来通りの一般的な意味と絵、左側のページが著者なりの解釈で創作した面白ことわざと絵になっています。左右を見比べて楽しむとともに、「見ること」と「読むこと」でことわざを覚えやすくしています。おもしろい創作ことわざの一例として、右ページ「のどもとすぎれば熱さを忘れる」⇒左ページ「試験終われば元のひと」。その意味は???苦しい経験も終わっていまえばすぐに忘れてしまうことだそうです(笑)。

『ことわざ絵本 PART-2』 五味太郎著

こちらは1987年8月に第一刷が発行されていますので、今年で発行後31年になります。我が家にあるものは、2008年11月発行の第六十六刷です。こちらもすごいベストセラーです。

続編もことわざが100項目収録されています。前作同様の構成で、旧来のことわざと、ユーモラスな五味流解釈による現代版ことわざを並列することで、もともとの意義や意味をわかりやすくしています。例えば、「聞いて極楽見て地獄」⇒「うわさの学習塾」。書籍内でご確認ください♪

評価は?

私自身は好きな本で、受験とは関係なく、子どもがいるご家庭にオススメしたいです。ただ、独特の画風、独特の字なので、見にくい、読みにくいと感じる人がいるかもしれません。文章には、読みがなをふってあるものとないものがあるので、漢字が得意ではない小学生では読めない漢字もあると思います。

(F)

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