【書評】中学受験基本のキ! 新版

「中学受験基本のキ! 新版」

著者:西村則康・小川大介 文:越南小町

共著

子育て・受験関連で愛読している方も多い日経DUAL系の本です。著者は中学受験界隈では名が通った2人の先生です。

首都圏では中学受験のために塾に通い始めるスタンダードとされる小学校4年生から6年生を中心に、やるべきこと、やった方が良いこと、やってはいけないことをアドバイスしています。

中学受験で大事なこと

我が家でも時々問題になりましたが、長期戦になる中学受験で最も大事なことは、「なぜ中学受験するか?」という動機ですとプロローグに書かれています。まさにその通りで、明確な動機がなければ、合格が保証されているわけでもない長丁場になる受験勉強を続けるモチベーションが保てません。

中学受験を「するか」「しないか」は、親の覚悟が「あるか」「ないか」を問われるものとも著者は述べていますが、これは必ずしもそうではないと思いました。我が家ではガン子自身に受験をする覚悟があったので問題になりませんでしたが、親が覚悟して主導しても子どもに覚悟がなく、受験勉強を続けることが困難なケースもあると思うからです。

通塾が前提…

内容としては、子どもに中学受験させたい、子どもが中学受験する家庭いずれにも役立つと思います。著者の2人は家庭教師の先生と個別指導教室の代表ですから、通塾することが前提の内容が多くを占めており、一般的なご家庭向けだと思います(我が家とは違う汗)。

首都圏で通塾して人気上位校を目指している方々にとっては非常に参考になりると思います。逆に我が家のようにあてはまらないとちょっと・・・になるかもしれません。

内容

第1章 わが子に中学受験をさせるか否か?

第一志望校選びの3つのポイント、中学受験をする子の5つの基準について書かれており、ともに納得の内容です。特に中学受験をする子の5つの基準は小学校4年生からの3年間の受験勉強に耐えうるか否かの基準をわかりやすく示しています。そして、大手進学塾に通うことは不可欠と断言しており、我が家としては笑って読み飛ばすしかありませんでした。

第2章 中学受験のパートナー 塾との付き合い方

「中学受験に限っては、・・・小学校で勉強する内容と大きくかけ離れている面があり、学校の勉強だけではとても入試には対応できない」ので、「中学受験をするなら、今や塾通いは必須です」なのですね(苦笑)。そして、四大受験塾徹底比較に続きます(退散)。ただ、授業料も含めて微に入り細に入り書かれていますので、塾選びする際には参考になると思います。

第3章 受験生 普段の勉強と、長期休みの戦略的な活用方法

平日・週末の学習方法やフォロー法、4~5年の勉強法(6勉1休)、習いごとへの対応、受験の天王山である6年夏休みの過ごし方、夏休み明けからやるべきことなど、本書の中で最も細かくアドバイスが書かれている章です。

第4章 男女御三家と早慶付属校の最新問題傾向

男女御三家と早慶付属校の問題傾向が書かれていましたが、我が家とは無関係でした(汗)。

巻末付録 プロがすすめる併願パターン

私見

私個人としては巻末の付録が一番役立ったかもしれません。プロがどのように考えて併願校を決めるのか良くわかり、とても参考になりました。しかし、我が家での併願校決定の過程ではガン子の意思が大きく反映されたため、大きく寄与したとは言えませんが・・・。

(F)

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