【書評】12歳までに「勉強ぐせ」をつけるお母さんの習慣

「12歳までに「勉強ぐせ」をつけるお母さんの習慣」

著者:楠本佳子

雑感

中学受験ブログのはずなのに、最近すっかり【書評】ブログの様相を呈しています(汗)。書評を書くために何冊も読み返していますが、「こんなに買って読んだのかぁ!」と再度実感するとともに、「あっ、この本にはこんなイイことが書いてあったんだ!」と思い出しているところです。

さて、今回も読んだのはお父さんですが、本のタイトルは『お母さんの習慣』です(笑)。ガン子のデキの悪さに驚愕し、一時期、塾の難しい授業を聞いて理解でき、自宅ではひとりで計画を立てて勉強ができるうえ、成績が優秀な子どもはうちの子と何が違うのかなぁ?と考えていた時期がありました。簡単に言うとないものねだりなのですが…(苦笑)。

「そりゃあ、遺伝ですよ!」と言われたら、チーン!たったひと言で完全終了になりますが、実際はそれほど単純なものではなさそうですし、環境?教育?それとも…。おそらく誰もが考えるように多くは複合的なものなのでしょう。もちろん、遺伝的なものを完全に除外できないとは思いますが、ある程度は教育の仕方で何とかなったのかもなぁ?と反省したりしていました。

「勉強ぐせ」

今回の本は、タイトルにあるように12歳までに「勉強ぐせ」をつけさせましょう!という内容の本です。著者は、ご自身で岡山でこどもみらい塾を運営し、お子さんを東大生・早大生に育てた経験がある方です。

「はじめに」にありますが、勉強ができる子どもと、なかなか伸びない子どもでは、はっきりとした違いがあり、『それは、親が「勉強しなさい」と言うかどうか、この一点に集約されます。』と述べています。その違いが、子どもが自分から進んで勉強するようになるか、どんなに試験が間近に迫ってもまったく勉強しようとしないか、その分かれ道になり、「勉強しなさい」と言わずに子どもから進んで勉強机に向かわせるには、中学校入学まで、つまり12歳までが勝負と断言しています。ただし、著者は著者の成功体験を真似するのではなく、参考にして自分の子どもにとってどうするのが一番いいのか探し抜いて欲しいと書いています(逃げともとられかねない…)。我が身を振り返ってみると、父親に勉強しなさいと言われて育ったので、なかなか伸びない(かった)子に分類されそうですね(苦笑)。まあ、なんとか社会人として幸せに暮らせているので自分としては問題ないと思っていますが…。

内容

以下は、章別の内容です。

1章 子育てに「正解」はないけれど

副題に「ガミガミさあさんにならないために知っておきたい13のこと」とあるように、この章では母親に対して、肩肘張らずリラックスして、子どもにとって何が一番良いかを考えながら、子どもを信じ、楽に、楽しく子育てしましょうと述べています。お母さん応援歌ですね。

2章 子どもを伸ばす「声かけ」の秘訣

この章は、子どもに対するコーチングの章と言って良いと思います。質問型コミュニケーションで親も子どももハッピーになりましょうという内容です。これは最近意識している親御さんも多いかもしれませんね(既知の人も多いかも…)。

3章 学びの第一歩は「家」にある

自分から進んで勉強する子どもが育つ家庭のつくり方について述べています。多くの経験を積ませ、子どもが好きなことから視野を広げて知識を増やし、会話から語彙力を伸ばし、たくさん読書をさせる、など「いい子」の育て方について述べています。

4章 「伸びる子」にするためのQ&A

この章は、Q&A方式で、子育て、教育でお母さんが悩みそうな事柄について書かれています。

私見

全体的に軽いタッチですぐに読み切れると思います。塾の代表ですが、塾の宣伝になっていないところは好感が持てました。自ら進んで勉強をするいい子を育てたいお母さんが初めて読む本としては良いと思います。しかし、すでにさまざまな情報を手に入れているお母さんには既知のものが多いかもしれません。

(F)

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