『書けない子をゼロにする作文指導の型と技』 (明治図書出版)
著者:岩下 修
岩下修先生
著者の岩下修先生についてネット検索で調べてみました(読後ですが…(^^ゞ)。
1973年に愛知教育大学社会科卒業を卒業され、公立小学校教諭、立命館小学校教諭、立命館大学産業社会学部非常勤講師を経て、立命館小学校国語教育アドバイザー、名進研小学校国語科顧問をされているようです。
立命館小学校ですから、陰山先生と同じ小学校ですね。
30年ほど前に出版された『AさせたいならBと言え』(明治図書)は教師のバイブルと言われ、「自学のシステム」の提唱をしたり、読解の授業に力を注いでいるそうです。
指導者用作文対策本
『書けない子をゼロにする作文指導の型と技』は、岩下先生の数多い著作のひとつで、公立中高一貫校を目指していた時に読んだ作文対策本のうちの一冊です。
私が読んだ他書とこの本の違いは、「指導者(教員)」向けであること、すなわち、教える側を対象とした本というところです。著者は自身の小学校教師の経験もふまえて、主に小学校の先生を対象として、本書を著作したようです。
「型」
内容は、タイトルにあるように「書けない子をゼロにする」ための「型と技」の紹介です。実例が多く、実例をもとにさまざまな指導の「型と技」を示していて、教員でなくても参考になるTipsが満載でした。
三つの型、四段落構成、各段落の行数指定、タイトルは最後にまとめの言葉を使って、など「型」を決めることで、書きやすくなるようにする方法論でした。
私見
この先生の指導の根底には、書くことが楽しくなるように導いて、書くことは楽しいことと自覚させ、どんどん書けるように仕向けるということがあると理解しました。楽しいことの反復でさらに楽しくなるという好循環を生むかもしれませんね。
それにしても
「教員でもないのに何で指導者用を?」
と言われそうですが、ぜひ手に取って読んでみてください。
前に書いた清水義範さんの『わが子に教える作文教室』とともに個人的にはオススメの作文の本です。
厚い本ではありませんので、身構えずにサラッと読めると思います。
(F)