受検一年前

地元の中高一貫校は試験日が1月上旬なので、2017年1月には受検一年前という日を迎えました。

そのときの勉強の進度がこちら。

親の心境としては、あと一年もない!のに、いまだに塾の宿題だけで終わる日もあり、受験講座も追いつかない…。

受験講座はあと1ヶ月分、というところまで進んできてはいましたがとにかく未習分野を無くしたい一心なので反復、定着を図っている時間はありません。

5年生の受験講座は、算数、社会、理科は3つのステージから構成されていて、例えば算数の12月号だと速さ、比、相似の3分野を学習します。受験講座のテキストで新しい分野を学習し、それに対応したワーク(受験講座の演習問題)をやって、赤ペン先生の問題を提出するという感じで進めてきました。この頃、国語は全く手をつけなかったので1ヶ月分を2週間くらいで終わらせていました。

そして首都圏私立中学校受験の1年前。2月の上旬に、やっと受験講座2月号に取りかかることができました!

実感として、「模試の成績が上がった!」とか「宿題のペースが速くなった!」といった進歩をガン子から感じることはできませんが、親子で一緒に勉強する事でガン子の得意不得意、何が分かっていないのか?何に時間がかかっているのかと言うことがよく分かってきました。

特に算数は計算の仕方に問題がありました。

どんな簡単な計算でも筆算をしたり、何円の3割引きはいくら?のような問題では、普段から買い物で何割引きはいくら、なんて計算をしている母とは違いぼんや〜り生きているせいか、何円に0.7をかければ良い、と言うことがわからずに何円の3割の値段を出してから何円から引いてみたり…。

計算を少しでも簡単にする工夫ができませんでした。

小学校で習う、12を10+2にして計算する「さくらんぼ計算」すらできないのか、知らないのか、やろうとしないのです。

これが少しでも出来るようになれば、算数はもう少し伸びるんじゃないのかな、どうしたら改善するかな、理科は物理の分野が嫌いなんだな、なんて考えるようになったのは母にとって大きな進歩だったかもしれません。

親の分担

「下剋上受験」の桜井信一さんをはじめ、多くの塾なし受験ブログを参考にさせていただいていますが、多くはお父さんが中心となってお子さんと一緒に勉強されているご家庭が多いかな、と言う印象を持っています。

我が家ではガン子と一緒に勉強をしようと決めたときから(話し合ったわけではありませんが)父が国語と社会を、母が算数と理科を担当することに自然となっていました。

我が家にはガン子の下に弟が、そのさらにずっと下に乳児がいるのでそちらのお世話もあり、父だけが、母だけが勉強につきあうと言うスタイルは不可能だったこともあります。

父は勝手に「自分は数学ができない、絶対に出来ない!」と思い込んでいる様子なので「母は中学受験の経験があるんだから母がやってよ」と、体よく押し付けられたんだと思いますが…(^^ゞ

中学受験の算数は数十年前に経験はありますが、時計算の答えが分母が11の変な分数になることと、通過算がやたら理解できなかったことしか覚えていません。

理科も然りで、高校の時に選択していた生物以外は相当あやしい感じです。

中学受験講座は小学5年生の分野を数か月分さかのぼっての受講で、早く追いつかなければならなかったので国語はノータッチです。

つまり父はこの時点では社会のみの担当と言うことですね。

週二回の公立中高一貫対策の通塾の他に中学受験講座を受講し、両親と一緒に勉強を始めたからと言って急に劇的に何か変わるわけではありませんでしたが、未習分野が減ったことと、勉強のスケジュールが立ち(これは主に両親が立てます)学習スタイルが出来上がってきたせいなのか、11月の統一模試では算数と社会が偏差値60を超えたため4教科の偏差値が62、2教科の偏差値が61となり、教室内順位が1/13になりました。9月の統一模試の偏差値が2教科で57、教室内順位が6/15だったことを考えると少しは良い方向に動き始めているのかなと思い始めていました。

年が明けて1月の統一模試の結果がこちら。

この時は2科目のみの試験でしたが国語も算数も偏差値60を超えたため2教科の偏差値が65になり、教室内順位も2/22になりました。

同じ1月に受験した県内の進学塾が主催する無料の公立中高一貫校のオープン模試も受験しました。

その時の結果がこちら。

検査Ⅰ-①(国語分野):偏差値64.4 検査Ⅰ‐②(算数分野):偏差値53.5

検査Ⅱ-①(社会分野):偏差値51.4 検査Ⅱ‐②(理科分野):偏差値51.6

総合問題:偏差値48.2

合計偏差値 54.9 順位 306/603

中学受験講座も、まだ追いついていないとは言えだいぶ進んでいて、最近の統一模試ではそこそこの結果も出せていたので結構な衝撃でした。

有名私国立中学もないような地方の、県内の、603人の受験者数のうち塾に行っている子が半分いるかいないかって模試なのに順位は半分以下。

公立中高一貫コースに通っていて、勉強時間も相当増やしてそこそこ勉強しているつもりでもこんなもんか…と思ってはいましたが、この時には銀本の分析もだいぶ進んでいたのでもうなんとなく理由は分かっていました。「総合問題」の偏差値が40台であることからも明らかです。

簡単に言えばガン子は公立中高一貫校で出題されるような問題が「苦手」で「嫌い」なのです。

多くの場合で問題文が会話文で構成され、ユニバーサルデザインやごみの分別など社会的な関心を持っているか問われるような問題、資料の整理、記述も多く自分の考えも問われる、必ずしも答えが一つではないような問題…

面倒くさい暗記を極力避けてきたから、社会や理科の知識問題もボロボロと落とし、算数では計算ミスや勘違いを連発して、実力不足なのです。

本人は時間が足りなかったからと言っていましたが、試験時間はみんなに等しく与えられているので、問題を見た瞬間に手が動かない時点でダメなのです。

志望していた中学校の合格可能性判定は59%の努力圏。

まだまだ先は長い…

模試の結果

ガン子が公立中高一貫校を目指すべくE光ゼミナールに入塾してから、毎月のように模試を受けることになりました。

主に2種類の模試があり

私国立入試を目指している以外の塾生、公立中高一貫校を目指す子や公立中学に進学する子が受ける「統一模試」。習熟度を計る目的で行われているようなテスト、という印象です。

もう一つは公立中高一貫校受検対策用模試である公中テスト。

ガン子が模試を受けるのは入塾直後の9月の統一模試が初めてで、夏期講習をほぼ受講していない状態での模試デビューになりました。

この時の統一模試は2科目だったのですが、これがその結果。

何とも判断しがたい微妙な結果です…

 

その次に受けた公中テスト。

上位15%くらいに入っているから良いのか?

 

10月の統一模試の結果がこちら。今度は4科目受験です。

どうやら算数が足を引っ張っている模様。

 

そして同じ10月に受けた学力到達度チェックの結果がこちら。

なんと算数の得点が平均点よりも大幅に下回っている!?国語もギリギリ上回っているだけでどちらも注意フラグが立ちまくっています。

 

まだ入塾したばかりで塾生に追いついていないんだ、未習分野があるから仕方がないんだと思いたいところですが、それだけではない原因があるはず。

塾に行っているだけで、宿題をこなしているだけで時間ばかりが過ぎ、塾で教わってくる数題の例題の解き方をよく分からずに黒板を眺めているか、その時は分かったようなつもりになっただけで自力では解くことができないか、そんな状態にあるんだろうということは予測されました。

ガン子はまじめで、言われたことはこなそうと努力するタイプですがもともと要領も良くなく、マイペースなくせにこだわりが強く、学校で言われた通り筆算は定規で線を引かないと気が済まない、図形のフリーハンドなんてもってのほか!宿題を見ていると計算問題1問解くのに異常に時間がかかっています。

もともと学年途中からの入塾でただでさえ遅れているのに、そんな調子で、自分の気に入るようなきれいな字できれいなノートを書くものだから授業のペースにもついていけなくなったのでしょう。

塾の宿題、特に算数ですが、宿題に時間がかかるからそれ以外の算数の勉強に時間がまわせていないという状況に陥っていました。

まるで昔の自分を見ているよう…。

これまでの統一模試の結果に騙されるところだった!

 

このまま塾に預けているだけではきっと伸びない!

父も母もそう思うようになりました。

算数ができないのはこれから大きな不利になる。

「塾の宿題は終わったの?」「なんでこんなに時間がかかるの!?」「もう少し早く終わらないの?」「その計算は筆算が必要?」というガン子への問いかけは、「どうしたらもっと早く宿題が終わるのか」「筆算をしないでも計算できるようにならないのか」、塾に通っていても解決できないのであれば親が解決するしかない問題でした。

それならば一緒に勉強して、どこがいけないのか、どうしたら解決できるのか考えよう。

そして中学受験講座の受講に至ります。

中学受験には反対!?

母と一緒に中学受験講座の算数を始めることになったガン子ですが、ここで母について少し。

母は数十年前に中学受験を経験しています。4年生のころから大手進学塾に通塾し、結局第一志望校どころかすべての併願校から不合格をもらい、何とか受験後半戦に二次募集のあった私学に入学。

塾は4階建てのビルで、ビルの真ん中に階段があり、階段を挟んで両側に教室がありました。成績上位者は階段を上らなくても良い1階に教室があり、成績が振るわない下位層はいつも上まで階段を上らなくてはならない仕組みになっていました。

帰りも、上位層が早々に1階から帰った後、渋滞する階段をノロノロと降りてくる。

小学生の中にも優劣があり、優秀な人は特権を与えられている。その中に入りたいと思うことさえできないほど彼らは別世界にいるのだと感じながら階段を上下した3年間でした。

決して塾へ行くことが嫌だったわけでも、受験勉強が苦痛だったわけでもないと思うのですが、高学年になるほど模試の結果や伸びない成績に自分の実力を痛いほど感じ、両親の反応を気にして負い目を感じていたことが強く印象に残っています。

両親にかけてもらったお金や自分が勉強に費やした時間に対して、見合う結果が得られなかった、というのが母の中学受験体験です。

そんな経験から、自分の子どもは中学受験をしなくてもいいとずっと考えていました。

しかし自分の通う小学校の現実を目の当たりにし、自分の将来を案じたガン子におつきあいする形で再び小学生の勉強を始めることになりました。

塾に通って地元の公立中高一貫校を目指す!と言っても、どのような問題が出題されるのか、まずはそれについて知りたい。

2017年度から2014年度の過去4年分の「銀本」を購入し、そこに掲載されているすべての学校の作文以外の問題を分類する作業を父と母と分担して行いました。新しい年度の本になるほど分厚くなりますが、作業に慣れてくると、特に何校でも出題されている問題や、重要だと思える問題が見えてきました。答えだけを見ても解き方が分からない問題は必ず解くようにし、公立中高一貫校の問題に対する経験値だけは上げておこうと思ったのです。母が受検するわけではないですが、ガン子が塾でどんなことを勉強しているのか、どんなものに挑もうとしているのか知りたかったし、知っていれば作戦を練りやすいと考えたからです。

やたら物知りなお父さんとすぐに実験したがる子どもの不自然な会話や、何度も出てくるキャンプネタに辟易しながらも黙々と作業を続け、ガン子が小学5年生の12月。

「中学受検」と「中学受験」の違いが分かってきたこの時期にあえて中学受験講座を受講したのは、塾に通っていながらも塾の進度に追いつけないガン子が数十年前の自分と重なったからなのか、焦りがあったからなのか…

とにかく「追いつきたい、追い越したい!」という一心で机に向かいました。

次第にガン子の「塾のみんなに追いつきたい」という気持ちは「中学受験講座に追いつきたい」という気持ちに変化していたのだと思います。

受験生になるまで(3)

何ヶ月か前の分から遡る形で受講したチャレンジの中学受験講座は、国語・算数・理科・社会が一冊になっているテキストなので科目ごとの受講はできませんがイラストや図、写真が多く、ガン子にとってはこの上なく取り組みやすい教材のようでした。

が、塾でも遅れをとっている上にさらにチャレンジをこなさなくてはいけない。でもどうしても塾の子たちに追いついて、あわよくば追い越したい!

そんな親子の思いが一致して、それからは塾から帰れば、宿題がその日中に終わるまで横に張り付いて宿題を管理し、それ以外の日はただひたすらにチャレンジに取り組みました。

届いたチャレンジの教材は数ヶ月分、これをこなしながら毎月届く分があるので、こちらも早く追いつかなくてはいけない。

1ヶ月分の教材を約1週間から10日のペースで終わるよう、こちらも親が管理することにしました。

親が管理、と言っても我が家はガン子以外にももっと手のかかる弟、さらにはまだまだ小さい妹もいるのでガン子だけにかかりっきりになるわけにもいかない。でも放っておけば少しも進まない。

と言うことで、父と母で分担を決めました。典型的な理系学部出身にもかかわらず数学が苦手で、文系科目を得意とする父は国語と社会。算数と理科はなぜか母が担当することになりました。

全ての科目に手をつけられるのが理想でしたが、そんな時間はなかったので国語だけはほぼ手付かずの状態で他の科目を進めました。

母も中学受験算数なんて数十年ぶりで、教えられることなどほぼ無いに等しい状態。

とにかく、算数だけには特に時間を割き丁寧に親子で一緒に理解できるまで解いていくことを心がけました。

ガン子の小学5年生の年末からの親子チャレンジ!

追いつけ、追い越せで塾のない冬休み中は110時間以上、小学校が始まってからは宿題と夕食が終わる19時から23時まで、毎日4時間ほど勉強する日々がスタートしました。